放射線検査に対する基本的な考え

放射線の検査は、画像診断を行い病気の状態を知るという利益が、検査を行うリスクより大きいと医師が判断した場合にのみ行われます。

小児は放射線に対する感受性が成人より高いと言われています。また、検査では、質的な診断やより多くの情報を得るために、造影剤という薬を使用することもあります。私達、診療放射線技師は、被ばくや薬のリスクを常に考え、放射線(X線やガンマ線)の使用を必要最小限になるように管理し、最大限の診断情報(X線写真など)を得ることができるように努めています。

放射線は身近な自然界にも存在し、宇宙、大地、建物の建材、食物や空気中、体内などからも放射線は放出されており、一人当たり平均で年間2ミリシーベルト程度被ばくをしています。(日本国内でも地域により多少の差があります。)通常のX線撮影は、これらの自然放射線より少ない線量で行います。なお、当院では画像診断において、放射線被ばくによると考えられる障害発生の報告はありません。

勤務体制

診療放射線技師 8名

下記勤務体制により、365日24時間対応しています。

  • 平日
    • 8:30~17:00
    • 17:00~21:00(1名勤務、夜間救急対応)
  • 土日、祝祭日
    • 8:30~21:00(1名勤務、救急対応)
  • 当直体制
    • 21:00~翌日8:30 院内に1名待機し、救急に備えています。

検査・装置紹介

一般X線検査

X線を診断する部位に照射し、体中の透過の違いを画像化し、病気や骨折などを調べる検査です。X線が透過しやすいもの(空気など)は黒く、透過しにくいもの(骨など)は白く表示されます。

造影透視検査

造影剤という薬を入れ、消化器(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸など)、泌尿器(腎臓、膀胱など)を調べます。立位、臥位、様々な体位に対応できる装置を使用し、X線による透視と撮影を行いながら検査をします。

誤って金属などの異物を飲み込んだ場合には、透視で体内を見ながら取り出したりすることもあります。

外科用X線透視撮影装置は、手術中に透視や撮影をする装置です。移動が可能で、手術台に対応できるようにCアーム形状をしているのが特徴です。

血管造影検査

カテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入して目的部位まで進め、造影剤を注入しながら連続的に透視や撮影を行うことで、心臓や血管の状態、血液の流れなどを観察することができます。小児の場合、心拍数が非常に高い場合も多いために、高速撮影が可能な装置(正面と側面の同時撮影においてそれぞれ1秒間に最大60回の撮影が可能)を備えています。

また、検査と同時に特殊なカテーテルを使用した血管拡張術や塞栓術など、Interventional Radiology (IVR、血管内治療)と呼ばれる治療を行うこともあります。外科的な手術と比べて体への侵襲が低いために有用な治療法とされています。

CT検査

CTはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略です。体の周りからX線をあて、体を透過した情報をコンピュータで解析し、X線の吸収差を画像化することで、断層写真(輪切りの画像)を得る検査です。

病変を詳しく診るために、造影剤という薬を静脈注射して撮影することがあります。多くの薄い断層写真から様々な断面の画像を得ることや3D(3次元)画像を作ることも可能です。

当院のCTは、室内と装置に水族館で動物を見ているようなイメージの絵が描かれています。お子さんの不安を少しでも取り除きたいと考えており、検査中にアニメのDVDを見ることができる設備も備えています。

じっとできないお子さんは眠っている間に検査します。できるだけ画質を確保しつつ、X線の線量を少なくするために、年齢や体重別にX線の量を変えて撮影をしています。

MRI検査

MRIはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略で、放射線を一切使用しない検査です。強力な磁力と電磁波を使用し、体のすべて断面を様々なコントラストで撮影することのできる装置です。また、動くものを撮影できる特徴を利用し、血管(血液)の形態検査や心臓の動きなどを動画で診ることもできます。

磁気カードや金属類は撮影室に持ち込めませんのでご注意ください。

撮影中は大きな音がします。検査時間は、通常30分から60分ぐらいです。なお、じっとできないお子さんは眠っている間に検査をします。

RI検査

体内に放射性医薬品(ガンマ線などの放射線を出す放射性同位元素RI:Radio Isotopeを含んだ薬)を投与した後、専用のカメラで体内から出てくるガンマ線を撮影し、薬の集まり具合を画像化する検査です。形態を見るというよりは、目的部位の機能情報を画像化します。使用する放射性医薬品の種類を変えることで、様々な臓器や病変を調べることができます。

使用する放射性医薬品は、短時間で自然に減衰すると共に速やかに体外に排泄される薬を利用します。検査時間は20分から60分ぐらいですが、じっとできないお子さんは眠っている間に検査をします。(多少動いても検査が可能なときは、体を固定して検査を行います。)

放射線治療

高エネルギーの放射線を目的部位に照射し、手術をせずに病気を治療します。病変に線量を集中して照射することで周囲の正常組織への影響をできるだけ低減し、病変を根治することや症状を和らげることが放射線治療の目的です。

骨髄移植を行う前などでは、全身に照射を行うこともあります。

隣接する水戸済生会総合病院と共同利用しています。