造血細胞移植を受け慢性GVHDを発症している人、もとの病気や治療中・治療後に肺炎を繰り返した人、化学療法でブレオマイシンの投与を受けた人は、慢性的な肺の合併症を抱えている可能性があります
肺の合併症は症状が出ている時には進行していることが多く、炎症が慢性化すると治療しても回復するのが難しい場合もあるので、早期発見・早期治療が重要です
こんな人は要注意です
- 造血細胞移植の前処置でブスルファンを使用した
- 移植後、慢性GVHDを発症した
- 造血細胞移植の前処置や胸部の腫瘍で肺にかかる放射線治療を受けた
- 卵巣や縦隔の腫瘍でブレオマイシンを使用した
- 治療中・治療後に肺炎を繰り返して起こした
- タバコを吸う
こんな症状に注意
- 運動時の息切れ
- 安静時の呼吸数の増加
- 慢性的な咳嗽
専門の診療科は?
- 呼吸器内科
気を付けることは?
症状の進行がゆっくりだと、気が付けない場合もあります。今までできていた階段の上り下りに休憩が必要になった場合には相談してください。
肺に合併症を抱えている場合には、全身麻酔時の人工呼吸管理やスキューバダイビングで気胸や肺の圧損傷、高圧酸素に伴う肺障害のリスクが高まりますので、前もって相談しましょう。
リスクのある治療を受けた方は、受診の際にかかりつけ医に伝えてください。
すでに間質性肺炎や気管支拡張症と診断されている方は、肺炎予防のためのワクチン接種を積極的に行いましょう。
喫煙は発がんのリスクを高めるだけでなく、気管支拡張症などの呼吸器系の合併症を増加させます。必ず禁煙してください。