超低出生体重児から100kgの肥満児まで、また年齢によって異なる好発疾患の全臓器にわたる病変を対象にします。小児科専門医は「こどもの総合医」です。そのため専攻医の研修中には、小児科医として必要な疾患をもれなく経験し、チーム医療の進め方や問題解決能力をみがき、保護者への説明と同意を得る技術を身につけて、将来の多様な活躍に備えます。将来的な活躍の場としては、各自の専門診療を行う他に、general physicianとしてのprimary care、健診や予防接種などの健康管理、遺伝子医療から疫学まで種々の研究、地域社会や国際社会への貢献といった、多様な選択肢が広がっています。
茨城県立こども病院の小児科専攻医プログラムでは、初期診療から高度専門医療まで多数の症例を短期間で経験することができ、小児専門病院ならではの理想的な環境の中で、国際水準の小児科研修を受けられるように配慮されています。また小児科専門医受験のためには、学術業績として自分で論文を執筆する必要があります。当院の医療教育局には、筑波大学寄附講座（茨城県小児地域医療教育ステーション）の教員が配置され、論文執筆の指導のみならず、臨床研究の推進、博士号の取得までサポートしています。
研修の具体的な内容
- 原則として、1年目は総合診療科から開始します。上級医の指導のもと、入院患者対応から退院後のフォローアップだけでなく初診外来や定期外来にも携わります。また午後の救急外来も担当します。
- 主に2年目に、新生児科、循環器科、血液腫瘍科などをローテーションします。
- 3年目は、希望する専門領域を重点的に経験します。
- 超音波技術の修得に特化したエコー研修や、連携・関連施設での地域医療の実践も可能です。
- 3年目修了時点で、筆頭著者論文が一編あることを条件に、小児科専門医の受験資格が得られます。学会発表を繰り返して経験を積みつつ、指導医の指導のもと、論文を執筆します。
施設情報等
| 施設認定 | 小児科領域専門研修プログラム専門研修基幹施設、日本周産期・新生児医学会周産期（新生児）専門医暫定基幹研修施設、日本小児循環器学会小児循環器専門医修練施設、日本小児血液・がん学会小児血液・がん専門医研修施設、日本小児神経学会小児神経専門医研修関連施設、日本血液学会研修施設、日本がん治療認定医機構認定研修施設、日本肝臓学会関連施設、日本小児外科学会専門医制度認定施設、日本外科学会外科専門医制度関連施設、三学会構成心臓血管外科専門医認定機構認定関連施設、日本麻酔科学会麻酔科認定病院、日本静脈経腸栄養学会NST稼働認定施設 |
|---|---|
| スタッフの取得 専門医・資格 |
日本小児科学会認定小児科専門医・指導医 日本周産期･新生児医学会認定周産期（新生児）専門医・周産期（新生児）指導医 日本小児循環器学会認定小児循環器専門医 成人先天性心疾患専門医 日本胎児心臓病学会 胎児心エコー認証医 日本小児血液・がん学会認定小児血液・がん専門医・指導医 日本小児神経学会認定小児神経専門医・指導医 日本小児精神神経学会認定医 日本血液学会認定血液専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育医 日本造血細胞移植学会認定造血細胞移植認定医 臨床遺伝専門医制度委員会認定臨床遺伝専門医 日本消化器病学会認定消化器病専門医 日本消化器内視鏡学会認定消化器内視鏡専門医 日本肝臓学会認定肝臓専門医・指導医 日本小児栄養消化器肝臓学会認定医 日本アレルギー学会認定アレルギー専門医 日本移植学会移植認定医 日本小児感染症学会認定医 日本外科学会専門医・指導医 日本小児外科学会専門医・指導医 日本小児泌尿器科学会認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医（小児外科部門） 日本周産期・新生児医学会認定外科医 心臓血管外科専門医認定機構 心臓血管外科専門医・修練指導者 日本医師会認定産業医 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コースインストラクター インフェクションコントロールドクター（ICD） PALSプロバイダー・インストラクター ACLSプロバイダー |
| 姉妹提携病院 | カナダ アルバータ州立小児病院 |
