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【気管支喘息】喘息発作(急性増悪)の重症度正しく評価できますか?

2023.08.11

気管支喘息の急性増悪は救急外来などで良く診る疾患です。

気管支喘息の急性増悪の患者さんが来た時に、重症度をきちんとアセスメントできることが、診療の第一歩となります。なぜなら、急性増悪の際の治療は重症度によってフローチャートで決まっているからです。

まずは、喘息の急性増悪の重症度の評価のためには以下の表を覚えましょう!

岐阜県喘息・アレルギー系疾患対策事業連絡協議会

(小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020より引用)

喘息の急性増悪の重症度は「4段階」です!軽症から順に「小発作」「中発作」「大発作」「呼吸不全」です。

この表の使い方は、一番上の「興奮状況」から順に、患者さんの状態にあわせて、どこに当てはまるかを1つずつ確認していきます。

この表のポイントは「主要所見のうち、もっとも重度のもので発作強度を判定する」ということになります。つまり、中発作の主要所見や参考所見が揃っていても、一つでも大発作の所見があれば、その患者さんは「大発作」と診断されます。

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2012では、「最も重度なもの」とは書いておらず、「判定のためにいくつかのパラメーターがあるが、全部を満足する必要はない」と書かれており、上記の様な患者さんでは「中発作」と判定されていたので、過去の文献などを読む際には注意が必要です。

まずは表をしっかり覚えて、患者さんがどの重症度に当てはまるのかをきちんと評価できる様になりましょう!

次回はその発作強度に合わせた治療についてお話しします!